SecHack365 2022 体験記

SecHack365 2022を修了したので体験記を書きました。

自己紹介

応募しようと思ったきっかけ

 大学1年の時から情報セキュリティに興味があったのですが、イベントに応募しようと思ったことはありませんでした。なぜなら、イベントに応募しても受かるわけないと考えていたからです。高校からPCを触っていたわけではなく、大学入学からプログラミングを始めました。
 そんなプログラミング経験1年も満たないような私が、SecHackに応募しようと思ったきっかけは、セキュリティ・キャンプフォーラム2022でした。セキュリティ・キャンプフォーラムはオンラインだったので、何となく視聴してみただけでした。すると、同世代くらいの人たちが楽しそうにセキュリティの話で盛り上がっていました。自分もこういった交流や技術的な話ができるようになりたいと思い、セキュリティイベントに参加したいと考えるようになりました。

課題応募時のプロフィール

 応募課題を書いていた時の私の状況はこんな感じでした。
 プログラミング歴:1年
 技術:HTML, CSS, Python, Java(授業のみ), Linux

コース選び

 私はネットワークに興味があり、ネットワークとセキュリティを組み合わせたものを作りたいと思っていたので、一番合っていそうな仲山ゼミを選択しました。

応募課題について

 応募課題の内容については詳しく書くことはできませんが、技術では他の応募者には勝てないので、とにかくやる気重視で自分の今までやってきたことをすべて書きました。
 確か応募課題の期限が2~3週間くらいだったかと思いますが、その間ずっとSecHackの応募課題のことを考えて、ギリギリまで粘りました。

格通

 通知が来るまではずっとSecHackのことが頭から離れず、夢でSecHackの合格を見るくらいでした。
 合格通知が来た時の嬉しさは今でも忘れません。

第1回イベントデイ(6月11日, 12日)

 1回目のイベントデイはオンラインでの開催でした。合格通知が来てすぐのイベントデイだったと思います。このイベントデイでSecHackの他のトレーニーと初の顔合わせになります。トレーニーは中学生から大学院生、社会人といった幅広い年齢層でとても驚きました。応募する前は自分が最年少ぐらいだろうと思っていたのですが、全然そんなことはありませんでした。
 第1回イベントデイでは自分の作りたいものを何となく想像していたぐらいで、具体的な仕様や機能などは決まっていませんでした。
集合イベントレポート

第2回イベントデイ(7月9日, 10日)

 2回目はオフラインでの開催でした。このイベントデイでは、自分の作りたいものをLT形式で発表しました。私は作りたいものとそれを作りたいと思った理由、システム構成図などをスライドで作成しました。
 第2回イベントで一番良かったと感じたところは、放課後の時間です。イベントデイは特定の時間までコースワークや講義があるのですが、それらがすべて終わると好きなことをしてもいい時間があります。この時間ではトレーニー同士でSecHackの開発の話や各コースの話、技術的な話などたくさん話しました。SecHack以外にもたくさんのことに取り組んでいるトレーニーの話を聞いて、自分の時間の使い方が下手だということを実感し、習慣化をすることを決意しました。
集合イベントレポート

番外編(習慣化)

 SecHackの各イベントデイでは、必ず習慣化セッションというものが行われます。SecHackは1年間という長い期間活動するので、習慣化を行うことが大切です。
 私は夏休みの間、オンライン上で朝活を行いました。朝活では、作品作りで使用する言語の勉強をしたり、技術書を読んだりしました。

第3回イベントデイ(8月24日, 25日)

 3回目のイベントデイは新型コロナウイルスの陽性者数が多く、予定ではオフライン開催でしたが、オンラインでの開催となりました。
 1日目は自分の作品についての発表を行い、トレーニーやトレーナーからたくさんの質問や意見をいただきました。表現方法のアイディアや現時点での問題点など、自分だけでは思い付かないようなフィードバックを得ることができました。また、他のトレーニーの進捗状況なんかも知ることができ、作品作りに対するモチベーションが高まりました。
 2日目の午前は講演が中心で、自分が知らなかった分野の最先端のお話を聞くことができました。午後からは「縁日」というトレーナー提供のワークショップがあり、トレーナーの技術レベルの高さを知るとともに楽しく色々なことを学ぶことができました。

 個人的な作品作りの進捗ですが、このあたりから本格的に手を動かして作品作りを行っていました。 実際に作ってみないと分からないということもあり、作りたいものを具体化しつつC#・Unityの勉強をしていました。
集合イベントレポート

第4回イベントデイ(10月1日, 2日)

 4回目のイベントデイもオンラインでの開催でした。
 このイベントデイでは、自分の作品について5分間の動画を作成して発表を行いました。動画で発表を行う経験自体が無かったので、動画用のスライド作りやデザインなどを勉強しました。動画発表を通して、作品の「魅せ方」の難しさを学ぶことができました。

第5回イベントデイ(11月11日, 12日, 13日)

 続いて5回目のイベントデイです。このイベントデイは3日間に渡って開催されました。
 前回は5分間の作品紹介動画を作成しての発表でしたが、今回はポスターを用いての発表でした。ポスターを作る前は、動画用のスライド作りと大して変わらないではないかと思っていたのですが、作ってみるとポスターのならではの表現方法があり、とても大変でした。現在、SecHackのWebサイトに私のポスターが載っていると思いますが、この頃のポスターはとにかく中身がスカスカでした。このぐらいから最終的に提出するポスターのデザインのことを考え始めました。
 そして、今回のイベントデイは久々のオフライン開催ということでたくさんのトレーニーと交流をしました。イベントデイにはトレーニーが自由に活動できる放課後の時間があるのですが、そこでは作品の進捗やポスター、大学などの話をしました。オフラインだからこそ得られた交流の場だったと思います。
 トレーナー主催の縁日の時間も初のオフライン開催でした。実機を用いたハンズオン的な講義が多く、めちゃくちゃ楽しかったです。

 ちなみにですが、この時期が自分的には一番キツかったです。SecHack関係では自分の技術不足で作品作りに行き詰ったり、作品の方向性で悩んだりしていました。それ以外では、大学で参加している課外活動やその他諸々の締切が重なっていて睡眠時間がなかなか取れていませんでした。肉体的にも精神的にも厳しかったですが、なんとか乗り越えることができました。SecHackに参加する際は、睡眠時間を確保できるような予定の組み方しましょう。
集合イベントレポート

第6回イベントデイ(1月27日, 28日, 29日)

 第6回イベントデイはSecHack内部での発表会でした。
 この発表会では、SecHackの成果を15分の動画にまとめて発表します。この成果発表会で優秀修了生が決定します。15分の動画と聞くと長く感じるかもしれませんが、SecHackの1年間の活動を振り返ると案外15分くらいいきます。
 SecHackで唯一後悔があるのがこの動画です。作品作りの方が自分の想定したよりも掛かってしまい、動画作りに全力を出すことができませんでした。成果発表会までの進捗予定は、12月の初めくらいに立てておきましょう。

成果発表会(3月4日)

 SecHackの最後がこの成果発表会になります。
 SecHackの1年間の成果として、外部の人に対して発表を行います。基本はポスターでの発表で、優秀修了生はポスター+動画での発表でした。今までの発表はSecHack内で、作品の内容や背景などが分かっている人に対してでした。しかし、この成果発表会では自分の作品ついて何も知らない人に対して説明をしました。この場でもたくさんの人から作品のフィードバックをいただきました。
集合イベントレポート

SecHack365を通して

 SecHack365では、たくさんのことを学ぶことができました。技術面での成長はもちろん、習慣化やゼミ活動で人間的にも成長できたと感じています。特にセキュリティに興味のある同年代との交流が、一番成長に繋がったと思います。
 私はSecHack365というコミュニティからたくさんのものを貰いました。それを今後何かしらの形で返していけたらと思っています。

応募するか迷ったら

 応募するだけタダなので、迷ったら応募しましょう。私もダメもとで応募して受かることができました。とりあえず行動することが大切だと思います。